ホームページ楽しい掲示板小説「うに魔女のアトリエ」

更新履歴

2009,9,27 DQ9 超レアGetだぜ!
2009,9,25 25日で起きた事。(´д`) 
2009,9,24 イケメンとデュエル!!
2009,8,5 336話 「主人公が敵勢力に?」 
2009,8,3 335話 「分岐する二人のうに魔女」 ☆
2009,8,2 334話 「負の連鎖へのリベンジ完了」

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恐怖! 金属餅お化けの巻 2009,8,29
 古いデジカメで強引に取ってみた。画像編集の過程でかなりアンシャープかけましたw


 見よ! この雄姿を!! (綺麗じゃないのが泣ける(´д`;キンキョリデ ウツセナイモンナー
 左からフェルト、ヴィーゼ、フィー、クレインです。クレインが妙にカッコいいのは気のせいでしょうw
 見慣れない服はWi−Fiで手に入れたものですw(*^ー^*)
 まさかククールが来てたり、ルイーダ(人物名)が仲間になったりするとは思っても見ませんでしたw

 それでは暑い夏(´д`)も凍えるほどの怪談話をしましょう。

 とある宝地図の地下を潜っていると、お化けの巣窟に出くわした。
 他のモンスターも居ず、金属質の餅のような化け物だらけ。どこへ逃げても金属餅が沸いてきます。
 棚から牡丹餅と言う言葉があるけど、そのレベルじゃねーぞ!!
 きっと、はぐれメタル大量殺戮の祟りが起きたのだ――!! (((;゚д゚)))クワバラ クワバラ
 溢れ出てくる金属餅お化けを振り切るも捕まってしまい……。


 白目の金属餅お化けが迫ってきて……。うわあああああ!!!! ヾ(;゚Д゚)ノ ギャー!!


 すみませんw 白目なのは古いカメラの仕様でスw(´д`ゞ

ロッカー、ぬわ――!! 2009,8,27
 くっそ〜〜!! 友人がロッカー地図手に入れやがったぞ〜〜!!
 こうなったら休みの日でなんとか手に入れなくっちゃ!! (>_<;ダレカ モッテキテー

 前に書いた通り、デジカメ壊れて肝心なキャラを見せる事が出来ません。orz
 全てを極めたスーパーキャラ(予定)のクレインと、よりフェルトらしくなった主人公の雄姿を見せたいっすw
 【不思議なボレロ】って言うフェルトの服に近いものを偶然手に入れたので、これは痛恨の一撃っす!! (#>□<)ナンデ コワレルンダ ゴルァー
 それから【マタドールクラブ】って言う装備アイテムもレア物らしくて、宝地図の何処かで手に入れたのか覚えてないっす。(−−;
 それと【まじんのかなづち】も二本手に入れているけど、使った事ないっす。自動まじんぎりになるっぽいですけどね。呪いを警戒して装備してません。
 伝説のメタル系の装備アイテムはただの一つも手に入れてません。まさか青宝箱から手に入るものとは思っても見ませんでしたが……。

 それと噂の最強の装備アイテムが錬金で作り出せるらしいのですが……、なんと失敗する可能性(成功確率10%)もある上に自動セーブ(特殊)されてしまうのだー!!
 なのでアトリエゲームでやってたようにリセットしながら成功させる方法は通じません。(−□−)ナンテコッタイ
 それ故に、難易度は極めて高くなりました。材料だけでも手に入りにくいのに、練成も困難。
 気の遠くなりそうな話です。
 クエストも中々面倒な課題が……。(´д`)フゥ ヤンナッチャウヨー

 でも面白いのでついついやっちゃいますw(*>_<*)
 

日本オワター!! 2009,8,26
 急に真面目な話を書かせてもらって申し訳ありません。
 最近、政治が慌しいようだね。

 どうやら民主が政権を取る勢いの様子。そうすれば党首の鳩山が総理大臣に……。
 韓国もそれを狂喜している様子。
 もちろん、日本の国旗を掲げない政党が与党になれば、日本乗っ取りはより進む事になります。
 寧ろ国旗を切り張りして政党の旗に作りあげてたくらい、失礼な事を平気でやってました。
 マスコミとテレビの正体も割れつつあるけど、それでも影響力は計り知れない。
 騙されて民主を信じて票を入れた人もいるのだと思います。民主はもちろん建前でマニフェストでは奇麗事を書いているようですが、実際は日本を貶める事以外何もないです。
 恐らく、新聞やテレビだけを見ていたら私も騙されていたでしょう。
 そして知らない内に日本が壊れていっても、その原因が朝鮮工作員の仕業だと言う事を知るよししないでしょう。

 今すぐには変わらないでしょうけど、確実に少しずつ壊れていくかもしれません。
 日教組も日本国民の教育に思う存分手をつけようとしています。
 もちろん、ゆとり教育より更に酷い教育が広がっていけば学力の低下は免れません。最悪な場合、捏造して洗脳するかも知れません。
 朝鮮人は少しずつ日本を壊していくつもりなのです。まるでシロアリのように誰も知らない内に大黒柱から崩していくのです。
 これらを陰謀論だと唱えるのは別に構いません。
 ですが、この可能性を無視したまま放っておくと将来が最悪な事態へ陥ります。そしてそれは自分の生活にも大きな影響を及ぼす事になるでしょう。

 麻生さんはマスメディアに貶められながらも、日本の為に仕事をしていた様子。
 それでも【正直者は馬鹿を見る】という言葉通り、真面目に働いても報われないって私は痛感しました。
 鳩山は億を越える献金を受けながらも、秘書のせいにして逃げ切りを果たしました。
 ズルい事をする方が得、っていいお手本ですね。
 こんな奴が日本の総理大臣をやったら、国の行く末がどうなっていくのか想像に難くないでしょう。
 デスノートのライトのパパを思い出してしまいました。

 維新革命、幕末の時のように何とかなると高を括ってはいけません。
 今こそが新しい歴史を作っていく時間軸なのです。従って、どのような未来を迎えるのかは誰も分かりません。
 もしかしすれば、これがきっかけで日本と言う本当の意味での国はなくなるかもしれません。
 捏造され、支配され、朝鮮人が元々日本国民だったって言う風に歴史を書き換えられるかもしれません。
 殷周革命の歴史だって、勝った周の人間が書いたものですから相手を必要以上に悪に貶めている可能性はあります。
 このように数百年後の新しい人類が、今の歴史を読むとどんな風に受け取るのか、胸が締め付けられる思いです。
 現在となった今こそ、もう手遅れに近いものがあるかもしれません。なにしろ朝鮮人の支配の根が深く張り付いているようなのですから。

 うーん、こんな事私も信じたくないんだけど、歴史の変わり目をこの目で目撃するなんて皮肉な話でしょうね。
 こうやって歴史は血生臭い侵略によって作られているんだなと思いました。
 戦争は兵器をぶっ放すだけではないです。情報さえも兵器以上に強力な武器になります。

 中国は誰もがご存知の通り、共産主義で情報統制が厳しい所です。
 政府にとって都合の悪いものは徹底的に潰して来ますからね。日本もそう言う国になるのは絵空事ではありません。
 色々な法案が通されているようだけど「国籍改正法案」はこっそり通され、「人権擁護法案」「ポルノ法案」「外国人参政権付与」がこれから通ろうとしています。
 もちろん、これが全部通ればどうなるのか馬鹿でも分かるでしょう。

 こんな風に日本の事を真剣に考えるなんて生涯で一番最高なんじゃないかな。私自身も不思議に思っています。
 私にとってネットで知った事が全てデタラメ(陰謀論)だと逆に信じたいですw(^^;
 

すれ違い通信サンキュウw 2009,8,23
 肝心な時にデジカメぶっ壊れて何も撮れません。orz

 ってな訳で文章で書きます。書くしかないんです。(−−;

 気を取り直して、いきましょー。と言う訳で日曜日で起きた事を報告していきますーw
 実はドラクエ9の「すれ違い通信」を行おうとデパートへ出向きました。
 思った以上に来ている人が多かったです。
 お陰で200人近くにまで招待する事ができましたーw
 なんと、ホテルが進化して豪華になっていく事に驚きました!
 ああ、デジカメで映せないのが悔やまれますっ! (´д`;アカン コマッタワー

 発見者が「まさゆき」の伝説の地図を貰えましたw
 しかも何枚もあちこちから貰ってたのには驚き。更に「ナオ」の地図も貰えました。
 この二つはメタルキングしか出ない階が存在しているレアな宝地図なのです。
 現在では「ナオ」の方が早く辿り着けるようで、これが一番だとか?
 おおお、本当にメタルキングしか出ねぇ! レベルアップはやすぎw うはw(*^O^*)

 かの噂のロッカー地図は配布されてないようで、粘ってても手に入りませんでした……。
 これは宝箱の位置と内容が素晴らしく。狙ってメタル系装備が手に入るらしいです。欲しかったなぁー。orz
 まぁ、田舎だし仕方ないか。
 週の休みに何度か出向けば、いつかは手に入るかもしれないしね。
 ゴールデンスライムオンリーも貰えたけど、当分は意味ないかな? そんな大金を使う機会ないですし。
 あと、改造地図(チートで作ったらしい奴ね)も貰ってましたので即削除。(`_´#)
 下手に開くとデータが壊れるらしい。はぐれメタルオンリーの地図だったのに勿体無い。
 PCのウィルスのように感染してデータを破壊されるので注意。でも見分ける方法がないらしいです。
 俺は攻略サイトを覗いて、そこから不正地図を照合して削除しました。


 Viさんへ返信w
 教えてもらったドラクエ9の攻略サイト役に立ってまーすw(*^ー^*)サンキュウw
 

働かざる大魔王の日記 2009,8,18
 余はいかにも大魔王(自称)パーンだ。
 自慢ではないが「それはメラではない。メラガイアーだ」が余の口癖よ。
 魔界に太陽を照らさせる為に、宝地図を探しては掘る作業よ。幾千年も前から繰り返しているのだ!(超地味w
 そんな訳で、太陽を我が手に……なったらいいなーと思う。(^_^;

 まぁ、そんな所で余は宝地図で出くわしたモンスターについて語ろうと思う!(-з-)フム

 【ギリメカラ】

 ……こいつは守備力が固い。一体いくつあるのか皆目つかん!
 彼奴のイオナズンの高威力もさる事ながら、痛恨の一撃も手痛いぞ?
 おかげで全滅の憂き目にあった事もあったが……な。(#`д´)ハジメテノ トキハ オドロイタゾ!!

 【アイアンブルドー】

 フィールドでは図体がでっかいので接触率高い。特に狭い所に現れると敵わん。
 転ばされる事もあるから、グループで出会いたくない相手だ。
 しかし闇の魔法に弱いから、まだ楽に倒せるか。(-∀-)ヒョウヘンショウグン ヘタレード コッパミジン

 【スライムマヂュラ】

 メタル系と勘違いして痛い目にあったわ!(#`皿´)ゼンタイ コウゲキワザ オオイ!
 連続で全体攻撃を受けると危ない。(-д-)スクルトガ キカナイトカ アリエナイワ
 攻撃呪文も状態異常攻撃も全く効かないから気をつけよ!(-_-;サボリエラ ヤクタタズダッタナ

 【クラウンヘッド】

 コイツも異常に守備力高い。生半可な攻撃力ではまともにダメージを与えられんぞ。
 うざい事に笑わせて動きを止めてくる。
 更にメガンテされると大惨事だろう……!(-з-)ギルパーン ト ミスパーンガ シンダゾ

 【スターキメラ】

 離れた所からでも追っかけてくるので鬱陶しいわ!(#`Д´)
 みかわしの確率高いし、集団でのブレス攻撃は厄介だな。(-д-)ジャキガンソウシレイ ハトラーヨ シヌトハ ナニゴトダ

 【まおうのかめん】

 全員にマヌーサ効果やマヒ効果のいやらしい攻撃をしてくる上に、みかわしも高いぞ!(`Д´;ナンテコッタイ
 ただ、鎧で包んだ鈍い仲間が引っかかりおってな。(-д-)ヒッシダンチョウ ヒュンニゲ カクジツニ シニヨル

 【ヘルミラージュ】

 タフな上に、霧で攻撃を防ぐだけでも鬱陶しいのに、二回攻撃ときた。
 更に吹雪を吐いてくるから、さっさと倒した方が良いぞ!(#`д´)「メラ」ケイガ トクニ キクゾ!

 【ラストテンツク】

 なぜ「おうえん」で二段階テンションが上がるのだろうか?
 「ハッスルダンス」で回復されるのも面倒だが、集団の時に「さそうおどり」を決まられると腹が立つわッ!!
 おかげで重王ワニが釣られまくってたわ!(#`皿´)グロコダイ キサマハ カイコダ

 【サタンメイル】

 コイツの最大HPがいくらか気になるほどタフなのだ。
 盾で防ぐ上に「さみだれけん」で三桁のダメージ出す事もある。
 集中されると即死の危険性も……?(-_-;マケシマム シュワッチデ アボン!

 【だいおうクジラ】

 ボスとして出ても違和感ないくらいHPが多いようだぞ。
 更に通常攻撃で200ぐらいのダメージを弾き出してくるぞ。(-з-)ヤツノ ブレスモ キヲツケヨ

 【メタルキング】

 最後に、誰もが会いたいメタル系。上手く倒せばおいしいぞ。(^▽^)ハァーッハッハッハ♪


 龍畜生バラソからの一言。
「パーンよ。納得行きません! 何故、私の活躍が一切語られていないのですかッ!?」
 

ヒッキー魔王登場! 2009,8,17
 ★ある日、さすらう旅人Viさんが導いてくれた魔王の洞窟でござるの巻★

 海賊ウーパーも狙っていたらしい宝地図。
 そのまま放っていたら、引き篭もり自称魔王さんにはらわた食われてたぞーw(^^;

 ↑実際美味そう?(笑

 穴倉に引き篭もってた、あの懐かしの魔王さん(無職:33)がいました〜♪
 以前にも揶揄して3の魔王の名前を述べたのですが、まさか本当に存在していたとは!?


 引き篭もりだけあって邪気眼全開。偉そうな口上を並べた上で襲ってきましたw(*^ー^*)

 自称魔王さんは撮影に協力してくれる代わりにプライバシー保護としてモザイクをかけてくれとの事で、誠に申し訳ございませんが容姿をお見せする事が出来ませんでした……。
 全滅してもはらわたを食われる訳でもなく、普通に教会まで運んでくれるようなので、ご安心を。
 暇な方は彼の部屋へ訪れて見てはいかがでしょうか?(^_^)


 返り討ちにすると経験値を強請られるようです。
 彼は魔王の威厳も何もないぐらい、落ちぶれたのだろうか?
 そこらの旅人のスネをかじる様にまで、引き篭もりがパワーアップしてやがったのですっ!

 何回やっても、その繰り返しです。経験値をあげる度に彼は強くなって行きます。
 そして相手してくれたお礼に小銭しかくれませんでした。
 ひょっとして、魔王を解雇されたんじゃ……?(・_・;

 通勤先での上司ゾーマから「凍てつく解雇」を放たれて、衝撃のリストラ!!
 さまよう鎧のようにさまよって行き着いた先が9の世界だったって事ですね。分かります。(ちょw違w


 ついに彼らの平均レベルも70に達しましたw

ドリームクラッシュw 2009,8,15
 ラーミア、気球…クラッシュ!!!
 広がった夢が風呂敷に包まれて奥へしまわれちゃいました!\(^о^)/オワター

 そして汽車とガングロ妖精さん共々復活してきましたーw
 でも相変わらず天使達は星々のままなんだよねw(´д`)キラクデイイヨナー
 空を飛ぶ乗り物として数段パワーアップした汽車がどこへでも停まります。
 いつでもどこでもタダで送りいたします。


 切符はないのですが、この世に二つとないホイッスルを吹けば、まもなく汽車がやってくるでしょう。
 それにしてもテンチョー愛用とは……。
 多分ですが渡す前に洗っておいてくれたか、もしくはフェルト君が洗ったのでしょー。
 乗車マナーですねw(*^_^*)ナンカ チガクナイ?

 助言ありがとうございますですw Viさんw
 時々、肝心な所が抜けてたりするんだよなー。俺ってさ。(´д`;キヲ ツケナイトナー


 宝地図もたくさんで、最高レベルが59の所まで来ましたw
 流石にこのクラスとなると見た事のない敵が現れ始めます。それにつれてボスも手強くなっていきます。
 レベル99に至ると伝説の武器とか最強のモンスターとか出やすくなっちゃう?(・_・)ムムム



 キャラメイク(NOセーブ)第二弾♪
 左から熱血漢ダグラス、エリー、ユーディー、マリーですw
 マリーがなんか違和感があるっ!!(´д`;ソレシカ パーツ ナインダモンナー
 戦士、僧侶、魔法使い、魔法使いというアンバランスですが、服装のチョイスでは仕方がなかったのですよ。
 エンデルク、ヴィオ、ヴィトス、クライスとかもやりたかったですが、当てはまるパーツがないので断念しました。
 レプレとか猫娘は絶望的にダメだネ……。orz

宝地図には秘密が!? 2009,8,12
 ようやくクリアしたので宝地図探検が目的でゲームをしていますw

 ……と言うか、それしかやる事がないじゃん。(´д`;<ダソクッテ イウンダヨナー
 ボスを倒す度に何度でも宝地図が貰えるようで、ルーラで移動しまくって地域を確認しながら洞窟を見つけていきます。
 なのでルーラの消費量が0なのは助かりますー。


 このようにダンジョンの形が出てますけど、パーツにパターンがあるのでトルネコのダンジョンを彷彿するのは気のせいかな?
 何度でも入る事が出来るようだけど、ダンジョン自体は変化しない模様ですー。

 見た事もないようなボスが奥にいます。比較的、早い段階で行ける事もできるけど太刀打ちできませんってw
 何を隠そう、私も挑戦して全滅したクチでスw
 ちゃっかり“竜のうろこ”を盗みでゲットしてましたーw 転んでも只では起きぬって事でw


 普通にてこずって、普通に倒しました。
 結局宝地図って、一体何枚まであるのかナ? キリがないくらい出てきます。
 しかも使い回しのダンジョンパーツばっかで飽きそう。ボスも二体ぐらいしか確認できてません。少な。(´д`)
 二階ぐらいでボスの部屋に辿り着くのまであります。(´д`<ナンナノ コレハー
 でも宝地図レベルが低いから仕方ないけどネ。

 ちなみに、クリア後も主人公をルイーダに預けられるようになるかって言うと、それはできないですw
 更に言うと勇者とデイン系は今だ存在を確認できてません。
 と言うか、汽車とサンディ(ガングロ妖精さん)が天使もろとも消えた時点でストーリーは終結しているので、今更必要ないかも? 
 最も、宝地図を探している内に別のラスボスが出てきて、新しいストーリーが出てくる可能性も否めないです。
 意外と魔界とかアレフガルトとか行けたりしてw
 超レア移動アイテムが宝地図のどこかに隠されていて、それを探し出す趣旨もあるかもしれません。
 何故って? 空を飛ばないと行けない所がチラホラあるので、空を飛ぶ手段があるって可能性があると読んでいる。
 汽車では行けなかった所を自由に飛び降りできるアイテムが、必ず何処かで私達を待っているのだー!!
 それが気球か、ラーミアかは与り知れない所です。もち後者を希望w(*^_^*)

 実は宝地図にはレベル設定があり、高くなるほど超レアな宝が見つかるようになるかもしれません。
 そこで勇者の職業や、飛行道具などが隠されているかもしれないぞ――!!
 しかも、聞いた話だとロトや天空シリーズの武具は存在しているらしいですよ。

 宝地図の醍醐味はこれでしょ! なんだかワクワクして来ませんかーw(*^ー^*)


 関係ないけど、キャラメイク(NOセーブ)でやってみた。
 うに魔女とアイゼル。アイゼルはともかく、うに魔女は無理矢理感があるネw

エンド・オブ・ストーリー 2009,8,10
 ラストまで、しまっていきましょー!!



 暗黒城の三天王と、帝王(第二形態まで)を丁重に倒して差し上げました。
 二つ目しかない天津飯、一人で責任抱えたまま勝手に戦わないでくれ……。(−−;

 ここはラストダンジョンの中でも奥深い所。魔王バラモスでもいそうな雰囲気でしたよw


 ラスボスは中々強く。一度は瀕死に追い込まれちゃったりしました。
 ……いや、見た目の装備に気を使って対策も何もなかったから、苦戦したとか突っ込まんといてーw

 なんだかんだで、ついに倒す事が出来た。
 戦闘中はカメラ写し辛いです。撮れるまでタイムラグがあるからなー。(>_<)


 ところが、ラスボスは余裕を残してか、まだ不敵の笑みを浮かべていました!
 その後、最終変身して超絶魔王が……!!! って事にはならなかったでしたw
 そのままガチで天に召されました。
 エンディングはプレイして確かめてねーw(^ー^)


 なにかガングロ妖精さんが何か告白めいた事を言っていました。
 けど、オレにはヴィーゼがいるんだ。ゴメンって事でw(ちょw
 しかし、ダーマ神殿近くに降ろされるだけでゲームはまだ終わってないようです。

 ん、なんか忘れているような……?



 ラスボス打倒時の着せ替えw
 左から「フェルト:武道家」「ヴィーゼ:魔法使い」「フィー:武道家」「ノルディス:僧侶」
 当然、基本的戦法バイキルトアタックでゲームセットですw(*^ー^*)

 っと拍手の返事しておかなきゃーw
 ★賢者はガナン城の本棚、魔法戦士とバトルマスターはダーマ、パラディンはグビアナ、レンジャーはビタリ山入り口でクエストもらえるぞ〜
 どもw ありがとうですw
 おかげでレンジャーと賢者にも転職可能になりましたw
 賢者、本になってたのが受けたw やる気なさそうな態度が、ふう的でw (´д`)

 宝地図に秘密が!? 次回も必見ーw(>_<)

上級職を探索せよ! 2009,8,6
 本日は上級職を探し当てる為に探偵しようかね。(*^ー^*)

 拙者の推理によると、6のシステムを継承してるっぽいセンが臭う。
 コマンドの「さくせん」の「スキルふりわけ」をご覧になって分かるように、職業ごとに適応する四つの武器スキルと一つだけの個性スキルがあるようです。
 武器スキルは剣、杖などに部類していて、職業が違ってても共通する事もあり、スキルポイントも共通している。
 例えば、戦士は【剣】を使う。魔法使いは【剣】は使えないが【杖】がある。そして僧侶は魔法使い同様、【杖】を使え、しかも【剣】も使える。
 つまり共通している分だけ得たスキルと技を共有しており、転職後でも使えるって事。

 だが、個性スキルは職業ごとに一つのみで、しかもそれぞれが違う。
 戦士なら【ゆうかん】、武道家なら【きあい】と言った感じでここに設置されている。
 ここまではおさらい。

 拙者はそこが上級職へ辿り着けるポイントだと睨んでいる。
 バトルマスターなら、戦士の【勇敢】と武道家の【気合】を完全にマスターすれば、転職可能になる可能性があると……。
 だが、普通にゲームをしている限り、誰もヒントはくれない。
 そこで、その情報を握っている容疑者が上がった。

 まずはコイツ。スカリオと言う怪しげな男。
 尋問しようと話しかけた。すると、

 ――などと、ちょっとおかしなクエストを持ちかけられるのです。


 ダーマ神殿玄関前では「テンションを100まであげて、スライム10匹をドラゴン斬りで倒す」などとクエストを欲求してきます。
 拙者は思った。こんなにも簡単なクエストで上級職になれるのか?
 妙だ。何かが引っかかる。
 つまり、情報を提供すると言う報酬がそれではないか? と拙者はピンときた。
「バトルマスターになれる方法を教えて進ぜよう。実は戦士と武道家の個性スキルを極める事じゃ」などと言うに違いないと。



 ……で、クエストを見事こなしたら素で転職できるようになりましたとさ。
 え!? えええ!!? 簡単すぎ!
 友人が言っていた必要スキルも、こういう事を言っていたようです。(´д`)ナンナノ コレハー

 後、賢者クエストの人いないのかーい。ふう……(´д`)

 今回の着せ替えはこれで決まり☆


336話 「主人公が敵勢力に?」 2009,8,5
うに魔女のアトリエ
〜創世記〜


 ハート型の膨らんだ箱舟。それはホワイトサタンが束ねる神人類の本拠地だ。
 上も下も果てなしき天上の世界で、漂うままに数十個寄り添って浮いていた。

 何処かの内部だろうか、曲線による滑らかさを連想させる壁と柱、天上。床は鏡のように反射光を放っていた。縦長に広く開けられている空間。
 神人類と呼ばれる神仏像の姿をした人々が壁の断層に分けたベランダで歓声を上げていた。
 彼らが視線を注ぐは、縦長の立派な旗が両脇に垂れ、壁から突き出た飛行機の先端のような出っ張りのベランダ。
 上下の広い縁に施された彫刻の装飾が優雅に魅せている。
 ここは王宮ホールのようだった。民衆に対して王が行事を行うための所なのだろう。
「――突然の事で申し訳ないが、伝えておかなければならぬ事を報告せねばと皆を集めてもらった次第だ」
 トップに立って民を従えるべき立場のホワイトサタンは前置きの挨拶から始まって、こうして切り出すべき話題に話を変えた。
 民はざわめきながら次の言葉を待つ。
 後ろには天使精鋭隊が静かに控える。ホワイトサタンよりやや後ろには、剥れているホーディアがいる。
 ホワイトサタンは背後へ振り向き顎で促す。それに応じて人影は公然に姿を晒す。そして彼の傍に並ぶ。
 うに頭が特徴の普通の人間の女性。破けたドレスを着込んだまま悠然と立ち、自分を注目する民衆を見下ろす。
「う、うに魔女だ!!!」
 本物だ、と歓声がわっと上がる。
「全てを失った彼女には一時的にここへ住んでもらう。異存は後で聞く。とにかく今はいがみ合っている場合ではないのだ、すまんが納得してくれ」
 うに魔女は表情を強張らせる。ここは仮にも敵の本拠地なのだ。神人類にとってうに魔女は倒すべき敵。
 いくらホワイトサタンが庇ってくれても民衆だけは納得がいかないだろう。
 今すぐにでも暴動が起こるかもしれない。ここが処刑の場になるかもしれない。
 その覚悟を彼女は受け止めようとしていた。
「うおおおおおおおおお!!!! うに魔女ォォォォッ!!!!」
 突然、暴動に騒ぎ出す。目の仇のように血眼で叫ぶ。拳を振り上げ、乱暴に喚きたてる。膨れ上がる大歓声。
 人々は我慢できず空を飛ぶ円盤に乗って、次々とうに魔女へと目指す。
 大挙して押し寄せてくる人々にうに魔女は唇を噛み締めた。
「いかん!」「やはりー、こうなったか!」
 天使精鋭隊は彼女を守るべき飛び出そうとする。ホワイトサタンはうに魔女の前に立ちはだかろうとした。
「一番のりー! うに魔女さーん、サインお願いー!!」
 子供だろうか、目の前に小さな神仏増が色紙を差し出しに飛んできた。満面の笑顔だ。
 うに魔女は思わず面食らった。
 よく見てみれば、円盤に乗ってやって来ていた神仏像達は色紙を手に待機していた。
「おお、マジでうに頭だ」「頭とか触ってみたーいw」「おい、押すなよ。俺の番だからな?」「早く、早く」「うに魔女、萌えぇぇえ!!」
 無邪気に好奇心旺盛で見つめる人、ワクワクしながら目をキラキラさせている人、血気盛んに名前を叫ぶ人、顔を赤く染めて恥じらいを見せる人、反応はそれぞれだったが、誰も悪意を持っている人はいなかった。
「……えっと、私は敵でしょ? なのに、ここに居候しちゃっていいの?」
 戸惑いながら目の前の大衆に語りかける。
「ああ、かまわねぇぜ!!」「寧ろ大歓迎だ!!」「っていうか仲間になれみたいな感じ?」「うおぉぉぉ、頼もしいぜぇー」
 寧ろ逆に大反響を呼んだ事に、当の本人は面食らった。
 耳を劈く大歓声と共に大喝采に沸く。誰もが喜び、嬉しそうに大手を振っていた。
 民の中に埋もれるように潜んでいたクリコは恨めしそうに舌打ちした。
「ふん。モニターで彼女の一部始終を放映してれば、そらそうなるわな」
 ホーディアは捻くれるように鼻息を鳴らす。
 戸惑ううに魔女をよそに、ホワイトサタンは内心安堵した。
 彼女の貫く道、そして脅威的な回復能力、更には戦況を覆す機転と運の強さ。
 敵とは言え、彼女が一時的に味方になれば多くの犠牲も出なくなる。創世界での戦いでいくつかの箱舟が落ちて、何人もの民が犠牲になったのが影響しているのかもしれない。
 そんな熾烈な状況に追いやられている今、敵でも回復能力に優れた人は天の救いのようにも見えたのだろう。
「心配は無用だったな」
 天使精鋭隊は互いに見合わせて表情を綻ばせた。
「でも、うに魔女自身がこの環境に馴染むかどうかですが……」
 心配そうにジーヒ・ビスが手を組みながら俯く。
 セーイギ・ビスとヂャッジー・ビスは困ったように唸る。
(考えてみれば"大いなる秘術へ辿り着く"までが一時的な居住の理由、だけどそれ以降の生活はどうするのか決まってないな)
 サイン攻めに慌てながら色紙に書き殴っていくうに魔女を、精鋭隊は思い詰めたまま眺める。
「よし、我等で何とかできないか努力しよう」
 互いに頷く。馴染んでもらう為に精鋭隊は円陣を組んで打ち合わせを始めた。

 淡いピンクに染まった壁、ちらほら宝石がちりばめられている。更衣室のようだ。
 うに魔女はカーテンに包まれた一室で目の前の鏡に映る自分を眺めていた。下着一枚の露になった肌を眺める。
 微かに傷跡がいくつか残っていた。
 男ならば死地を潜り抜けた勲章と言えるのだろうが、彼女にとっては痛ましいものでしかない。
(戦いに明け暮れてばっかりで、仕方ないといえば仕方ないけど……)
 肘を手で押さえ、遠くを見るような目で黄昏れた。
 近づいてくる足音に気付く。囲んでいるカーテンが勢いよく開かれる。女性型の神仏像が元気よく姿を現す。
「はーい、私が色々着せ替えしてみまーす!」
 うに魔女は振り返るなり目を点にした。「誰?」と首を傾げる。それに対し神仏像は不機嫌に頬を膨らました。
「酷いわねー。覚えてない? 天使精鋭隊の一人、アイ・ビスよっ!」
「いや、直接戦ってなかったし」
 勝手にお転婆を振舞うアイ・ビスにうに魔女はジト目で見やる。
「まーまー、互いに諍いはなかったって事で水に流しましょー」
「直接的な諍いなんて無……」
 アイ・ビスは構わず強引に持ってきたスプレーでうに魔女の身体に吹き付ける。煙幕が立ち込めると、瞬時にそれは彼女の身体に張り付いていく。
 徐々に衣服が形成され、戦隊モノの様なレオタードや首に巻きつけたマフラーが顕在化された。
「テーマは海鮮戦隊シーレンジャー。普通の人間だったが、秘密結社アリエルに立ち向かうべき変身能力を身につけたのよ!」
「正義の海で突き抜けろ!! シーレンジャー・レッド! って勝手に何を言わすかっ!」
 ポーズを決めて決め台詞を言い掛けた所で、我に返ってアイ・ビスに突っ込む。
「さて、今度はこれ」「ちょ、聞け!!」
 しかしアイ・ビスはそれを無視し、別のスプレーを振ってから霧を吹きかける。
 今度はSFに出てくるようなパイロットレオタード。金属質のように反射光がはっきりと現れている。
「パターンはブルーです。使徒です。ただちに……」
「どこぞのロボアニメのコスプレさせないで下さいッ!」
 想いっきりアイ・ビスの頭を張り手する。涙目のアイ・ビス。ちぇ、と別のスプレーを出し、吹きかける。
「角?」
 額に供えられたニ又の角。ゴッツイ衣服。角ばった肩や胸、足などが目に入る。全体的に白で、胸部が青。
「さぁ、機動戦士うにダム発進ー!! なんて奴だ、奴は白い化け物か、ってカンジー? きゃはははw」
 アイ・ビスは腹を抱えながら大笑い。うに魔女は冷めた表情でしばし硬直。
「メガ粒子砲ー」
 額から光球を放ち、ちゅどーん! アイ・ビスは爆炎に包まれた。
「ぐふぅ……。まだ扱いの方法教えていないのに……。魔女恐るべし」
 うつ伏せに倒れるアイ・ビスをうに魔女はジト目調の双眸で足蹴する。
「いーから、さっさとまともな服に直してよ」
 再びスプレーを噴き掛けられ、煙幕が漂う。肌に吸い込まれ、衣服を形成する。
 白い神官服をワンピースに作り変えたような感じで、模様は淡い紫。ミニスカで太ももが覗く。長靴や手袋はSFチックに仕立て上げられていた。
 身体に張り付くようなフィット感。四肢の動きを邪魔しない。違和感なんて無く、寧ろ裸でいるかのような感覚に戸惑いを覚える程だった。
「これでいいでしょw もっと綺麗に化粧してやりたいけどねー」
 アイ・ビスは明るくウィンク。
 うに魔女は自分の衣服を眺め回す。踊らすようにくるりと一回転。後ろの髪の毛が踊る。背景が華やかな薔薇で覆った気がした。
 満面のアイ・ビス。惚れ惚れするように悦な表情で掌をこすり合わせる。
「ああー悶えちゃうーw ホワイトサタン様も顔を真っ赤にしちゃうかもーw さーこれで夜這い狙……」
「やるか――――ッ!!!」
 うに魔女はグーでアイ・ビスを張り倒す。
 それをじっと覗いていたペナーリィ・ビス。寡黙な面持ちで成り行きを見守る。
「アイ・ビス、遊び癖や問題発言なければ確かな美女。勿体無いなり」
 そう呟くと、静かに引っ込んでいった。
「きゃ――、覗き――――!!」
 どこからか女性の悲鳴が上がった。

 大陸のような広大なコロニー。内壁に沿って緑が生い茂り、青い湖と川が流れていた。重力装置があるせいか、水の流れに偏りは無かった。
 ハート型の膨らんだ箱舟のほとんどはこの内部だった。
 中心を支える円柱ビル。遠くから見れば細いが、実は都市になっていてかなり太く、遥か遠くに霞む天井まで繋がっていた。
 目を凝らせば、その周りに無数の飛来物が飛び交っていた。
「ほへー、こんな作りになっていたなんて知らなかったなー」
 草原を滑るように低空飛行。大きい円盤の上にセーイギ・ビスとうに魔女が乗っていた。
「元々、人々が暮らしやすいように設計されている。数百年も研究を重ね、万が一の不都合のないように洗練されたコロニーだ」
「へぇ……」
「ムッ!」
 セーイギ・ビスは林が目前に迫ると目の色を変える。円盤を上昇させ、飛び越える。
 広がっていた雲に飛び込んだりするが、すぐ自然に満ちた景色が広がる。
 かなりの速度に増してか、吹き付けてくる風が気持ちいい。
「だ、だけど……、ちょっと速過ぎない?」
 大気が唸るような音を立てるようになって違和感を抱く。しかしセーイギ・ビスの耳には届いていないようだった。
「私は一陣の風! 吹き荒ぶ風と一体化となり、気ままな風来坊のように駆け抜けるが如しぃぃぃ――――――!!」
 やや目がイッたような感じでセーイギ・ビスは大笑いしていた。
 そんな彼に思わず引きつった。彼は運転すると人が変わるタイプだったようだ。
 ジト目調で高笑いするセーイギ・ビスを見やる。
 彼の性格からして止まらない事を悟る。留まる事なく加速していく。放っておいたら危険極まりない。
「とりあえず、補助ブレーキポチッとね」
 うに魔女は周囲の取っ手にしがみ付き、出っ張ったボタンを踏む。
 強制停止によって前に居たセーイギ・ビスは惰性のまま、円盤から湖へとドボン。水飛沫が盛大に上がった。
「自業自得。危険ドライバー一位年々連続更新。ギネスにも乗る勢い。セーイギ・ビスの黒歴史なり」
 木の幹の陰に隠れてペナーリィ・ビスは呟く。ほっぺには平手された痕があった。

 高級レストラン。煌びやかに輝いているかのようにメカチックな形状と灯りが、近未来的な雰囲気を醸し出していた。
 うに魔女は一つのテーブルに席についていた。ぱちくりと瞬く。
 周りの神仏像は楽しそうに談笑を繰り返していた。
 しばし待っていると、丁寧な足取りでやってくる足音が聞こえる。振り向くと天使精鋭隊の一人が微笑みかけてきた。
「お待ちどうです。不肖ながら天使精鋭隊の一人であるラゥク・ビスが極上の料理を直接お持ちし参りました」
 両手で料理を運び、テーブルに歩み寄る。
 すると何もない所で躓き、持っていた料理が曲線を描いてうに魔女に直撃。
「うあっちゃ〜〜〜〜!!」
 じっくり暑く焼かれた料理にうに魔女は飛び上がった。
 あわあわと動揺するラゥク・ビス。ふきんで拭おうと思ってか、慌てて調理場へ駆け出す。
 その途中で転び、テーブルにうつ伏せに突っ込み、料理がぶちまけられた。驚いた客は隣の客に当たり、玉突きされて別の客がグラタンに顔面を突っ込んだ。
 被害が広がり、客は次々と悲鳴を上げていく。
 曲がり角の奥でその様子を覗いていたペナーリィ・ビスは静かにぼやく。
「……ドジッ子属性。だから止めろと言った。気の毒なり」
「おい同じ精鋭隊だろ! 止めろよ!!」
 気付いていた料理長は手を差し伸ばして引き止めようとしたが、ペナーリィ・ビスは他人事と奥に引っ込んでいく。
「ちょ、逃げんな! 待てよぉぉぉ!! あああ、俺の店もぉオシマイだぁぁ――!!」
 調理場で何かあったらしく、爆炎が吹き上がる惨事を背景に料理長は涙目で頭を抱えた。

 空に浮いている一軒の家。壁は六角形で囲み、屋根は平べったい。
 いざとなれば一軒の家同士を側面や上下から重ね合わせておく事も出来る構造なのだろう。
 着替えしたり、案内に歩き回ったりとしている内に用意されていたのだろうか、暮らすには充分の設備が施されている一軒の家。
 ベッド、ソファー、三面鏡、机、本棚、タンス、手洗い、トイレ、シャワールーム、キッチン。静まっている。
「はー、疲れちゃったわ」
 うに魔女は一つの椅子に背中からもたれかかって一息を付いた。ふと天井を見上げる。しばしの沈黙。
(……大いなる秘術の件が終わっても、このままなのかしら……)
 当てが見つからない不安を覚え、灯りをつけぬ薄暗い天井を眺め続けた。
 思った以上に、神人類はザールブルグの連中に負けない暖かさに溢れた人々だった。天使精鋭隊も意外なほどに人間臭かった。
 ホワイトサタンがどんな思惑で招き入れたのか与り知れない。もしかしたら彼の策略に嵌ったのかもしれない。
 だが、かつての仲間を彷彿させる彼らと一緒にいるのも悪くない気がした。
「……みんな」
 それだけに思い返されるザールブルグの面々に涙が溢れる。
 神人類の暖かさが、かつての人々の暖かさを投影するようで悲しみが込み上げてくるからだ。
「また……、会いたいよぉ……」
 うに魔女は独り、泣きじゃくった。


あとがき

 今回は天使精鋭隊の日常的な一面でのキャラ付けを実験してみましたw
 急に神人類のトコへ住む事になる上で、色々話を考えていました。
 始めは真面目に話を進んでいたけど、疑問が湧いて急遽作り変えました。
 精鋭隊の印象が少し弱い事と、話の流れが地味だった事が問題でしたので。
 まだインパクトは強くないかもしれませんが、なんとか彼らの印象は強くなったと思う。

 敵が味方になるというシチュエーションは頼もしいと心踊るものですが、これは逆のパターンですね。
 薄々気が付いたんですが、神人類とうに魔女の直接的な因縁はないような気がします。(^^;
 と言うかボスや幹部達が対立してただけで、鬼蛸族のように神人類が悪さして被害を広げていた描写は皆無ですし。
 だから敵勢力と表現するのっておかしいかもーw(^_^;

 前回の話でアリスの状況を載せていなかったら、後半のシーンがしみじみするのかもしれません。
 この辺は少し後悔。
 実は、本当に死なしたままに置くか迷っていました。
 それだとガストのキャラだけ死んでると不満が上がるだろうと思って「実は生きていた」と言う事にしました。
 ウロボロスの暴走中でアリスが十個の魔法炉を使い果たしたと伏線を匂わせていましたが、その辺りでも悩んでいました。
 アルトネリコやイリス2などといった新キャラクターを活躍させようと思ってたのが裏目に出た形になりました。

もうすぐラストのようです 2009,8,4
 おっすw みんなはもうドラクエ9をクリアしちゃったかな?


 こちらはその寸前の所まで来ている気配です。(*^.^*)
 悪の帝国の四天王みたいなの出てきた展開だし、ラスボス寸前かな?

 危うく暗黒面へ転職しそうになったダーマ神官のおじさんでスw(マテw



 っと拍手の返事しておかなきゃーw
 ★えええ!? そこまで行って、まだダーマ未開通!? ダーマ行ったら最初にやるだろ普通…(汗
 どうやっても変化がなかったので、そのままツォ浜へ行っちゃいましたw (汗

 ★つか、そこまで行って転職してないんかい!(^^;
 教えてもらった攻略を元に、ダーマ開通できたので、即転職したっすw
 始めに主人公を戦士に、そして余裕が出来てから一人ずつ転職をしていったよ。
 まさか、そのまんまレベル1に戻ってしまうとは思わなかったけどね。3の転職みたくステータスが半分になると思ったのにー。(>_<;
 上級職は6のシステムと同じように出てくる気配っぽいので、極めて行こうかなと。

 ★ダーマ解放⇒ツォの浜⇒カラコタ橋⇒ビタリ山の石の町⇒サンマロウ⇒船っていう簡略順序だぞ〜。
 道理でダーマイベントのボスがめっちゃ弱かったわけねw(^^;

 ★サンマロウ北の洞窟でメタルブラザーズ狩ってればレベルは簡単に上がる。はぐれメタルは果実全部集めてから。
 おかげで世話になりましたw Viさん、サンクスw(^ー^b


 今回のパーティの面々w
 見栄えを良くする為に変えているけど、微妙にストーリーの進行状態が分かるような装備だね♪

転職するようになってから置いてけぼりにされた可哀想な盗賊さんw

彼の名はシュワルベ。スライムコスがチャームでスw



335話 「分岐する二人のうに魔女」 2009,8,3
うに魔女のアトリエ
〜創世記〜


「うにあぁぁぁぁ――――!!! 開闢の鈴よッ、親と子の愛を繋げぇぇぇぇ――――ッ!!」
 うに魔女の振り下ろされた一撃の鈴と共に三人の鬼蛸族の子供が魔獣へと飛び掛る。
 音色が炸裂し、眩い閃光が辺りを照らす。
 魔獣を覆い尽くすほどの巨大な蓮が満開していくように、洋蘭の花畑が四方に咲き乱れる。なおも広がっていく。

 そして導かれた白光の世界。
「こ、ここは……?」
 本来の肉体に戻っていたキムカネに、三人の子供は胸元へ飛び込んだ。キムカネは見開き呆然。
「お母さん……。会いたかったよ……」
 その一言によってキムカネを駆り立たせていた毒気は吹き飛んだ。
 今まで怒りと悲しみに支配されていた自分が嘘のように感じた。
 伝わった息子の想いに、キムカネは家族の絆を改めて実感する。
 抱きついてきた三人の息子の温もりに安堵し、表情を綻ばせながら感涙に涙が溢れた。
 白い世界は抱擁し合う彼らを包んでいく。

 魔獣は砂になったかのように崩れ去る。中から無数の魂が飛び上がっていく。
 そして最後に四つの魂が光輪を放ちながら浮き上がる。
 見上げていたうに魔女はそれがキムカネと三人の息子の魂だと察した。笑みを見せる。手を振る。
「これでもう思い残す事もないでしょ」
 魂はそれに応えるように光を放った。優しい笑顔のおばさんと三人の無垢な子供が投影されたような気がした。
 徐々に上空へと魂は舞い上がっていく。
「バイバイ! またね!!」
 うに魔女は笑顔で手を振った。まるで友達が去っていくかのような爽やかな表情だった。
 その様子にクレインは快く笑む。
(それでこそ、うに魔女だ。これが俺を超えうる要素なんだよな……)


 折り重なった雲の大地が漂い、ザールブルグ大陸がかつてあった場所はもはや面影を見せない。
 分解した雲の煙幕が不定期に漂い、僅かに大陸として形を留めている雲の大陸。大陸というよりは孤島の集団みたいなものだった。
 故郷であるザールブルグ併合大陸だったものの破片が散らばって瓦礫と化している。
 それに向き合う一人の女性。うに魔女だった。
 しばらく呆然としていたが、崩れ落ちるように膝を地面に下ろした。掌が地面に付く。項垂れた頭。震える肩。
「みんな……」
 溢れ出てきた涙が雫の様に流れ落ち、うに魔女は夜になるまで悲嘆に暮れた。

 大気を形成する霧は夜空のように空を黒に染め、何かの粒子が発光成分を持っているのか、星々のように煌く。
 霧を掻き分けながらハート型の膨らんだ箱舟郡がアリスのアトリエの傍へ近づく。
「風邪を引くぜ?」
 歩み寄りながらクレインは、夜空を眺めるうに魔女に語りかける。見上げたまま返答はない。
「意外と創世界の風も冷たい。激戦の後の身体に障る」
「ありがとう。気遣ってくれて」
 うに魔女は振り向いて微笑む。涙を流し続けたのか、涙痕がはっきり浮かんでいた。
 クレインはこれまでの経緯知っていた為か、詮索はしようとしなかった。
 再び夜空へと見上げながら、うに魔女の澄んだ双眸が開かれる。
 彼女の脳裏の中で楽しく騒いだ大会の様相、アリスのいい加減な我侭に周りが引っ掻き回された事、増えつつあった外界人の交流、さーしゃを泣かした似非平和主義者討伐、フィーやクロア達との激戦、長い付き合いのザールブルグの民との思い出、一緒に数々の戦地を潜り抜けてきたダグラスやアイゼルとその仲間達、走馬灯のように流れていった。
「……私は全てを失ったわ」
 呆然と呟いた。
「もうここで戦いを止めていいぞ。重荷を抱えて続ける理由はない。お前はいい加減頑張りすぎた。そろそろ休む頃合だろう」
 敢えてそう言って見た。彼女の意志を問う為に。
「そうだね、そうする」
 くるりと振り向く。口元を笑ませ、あっけらかんと答えた。クレインは少し見開く。
「……大いなる秘術に引き篭もっている"母"を説得し捻じ伏せてからね」
「お前……」
 クレインは僅かに悲哀の表情を見せた。誰にも気取られないほどの僅かな変化だったが、うに魔女は勘付いていた。
 彼に背中を見せ、瓦礫の山を眺める。そして祈るように目を瞑る。
「ここで止めてしまえば、散ってしまった人達が浮かばれないでしょ? 私は独りででも前進は続けるわ。どんな手を使ってでも"大いなる秘術"へ辿り着いてみせる」
 決意を見せるように双眸を開く。
「――その"母"がテチャック以上の極悪党でファビオンゴーレム以上の力を備えていてもか?」
「何の為にテチャックらを作り上げ、うに系譜を多数の世界球に送り付けた意図はまだ分からない。何が目的で世界を混沌の世に陥れたのかは、実際に会ってみないと分からないからね。例え、"母"がどんな奴でも力ずくで理由を聞き出してやるわ」
 非常に冷静な面持ちで言い放つ。
「……見ない内に随分強くなったなぁ。うに魔女」
 クレインはしみじみと綻ばせた。
 かつての故郷だった残骸を後にし、二人は箱舟郡へと歩み出していった。


 モニターに映るクレインとうに魔女の背中。遠ざかっていく。
「って事で、丸く収められてハッピーエンドかしらねぇ〜?」
 アリスは悪戯っぽくせせら笑う。しかし気付けば、アリスの前に押し寄せていた人々は怒りを漲らせていた。
「ほほう、そのままゴーレムとの戦いをうに魔女一人に押し付けて、高みの見物って事か?」
 口元を引きつらせ、ダグラスは拳を鳴らす。
「やい! 何で加勢させなかったんだよ!! クレインって男が来なかったらやばかっただろ、絶対!」
 今度はライナーが詰め寄る。
「全くだ。うに魔女の傷心に心を痛むよ。まさか実は全員生きていたなんて事を、当の本人に知らせずに置くのはな」
 クロアは溜息を付きながら首を振る。
「んだ、見ててハラハラしたべ! アリス責任取るだー!!」
「さっさとうに魔女のトコに帰してくださーいっ!!」
 レプレとラステルも拳を振り上げて抗議の声を上げた。
 ここはピンクやら派手な色のサンゴ礁に囲まれた明るい海のような広い亜空間。上方に見える水面の光の網は不定期に歪ませながら煌いていた。
 気泡が次々と上昇していく。
 その亜空間の中でザールブルグの面々や外界人などが目の前のアリスに大挙して押し寄せていた。
 その剣幕にじりじりと後退するアリス。
「ちょ、殺気立ってないで平和的に話し合いましょう。これには理由が……」
 青ざめたまま苦笑いした顔で両掌を向けて制止を訴える。しかし民の怒りは収まらない。
「問答無用だ〜〜〜〜!!!」
 人々はアリスを囲んで殺到。
「うにぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
 コミカル調にケンカ的な煙幕が立ち込め、涙目のアリスは悲鳴を上げながら呑まれていった。
「はぁー、いつもののことだわ」
「ですね……」
 呆れたアイゼルに十戒も相槌を打つ。

 包帯を巻き、松葉杖で立ちながらアリスは一同の前で色々話をしていた。
「……って事で敵を騙すには味方からと言う訳で」
 相変わらず余裕綽々の笑みで言い放っていた。
 一同は唸りを上げる。困惑している人も居た。納得いかない人も居た。反応はそれぞれだった。
 他にも大いなる秘術を付け狙う悪意のある権力者の存在がいる事。そして万全に整えられた凶悪な軍事兵器と戦力。
 普通に終わっていたら彼らはまず、我々を調べつくし内部から破壊。徐々に自滅へ追い込んでから、支配するという裏工作が実行される。
 そうすれば弱った我々を圧倒的な軍事で押さえつけて、奴隷でも何なりでも仕立て上げる事も可能だ。
 オゥサワルの洗脳政策やテチャックの独裁政治の件で嫌というほど思い知らされた今、アリスの言う事もみんな理解できていた。
「確かにそんな戦略を使ってくるなんて、今まで聞かなかったしな」
「馬鹿野郎。そんな簡単に工作が民に洩れてたら意味ないだろ!」
 腕組みする武器屋の親父に名も知らぬ青年が突っ込む。
「そうよね、知らない内に国を乗っ取られてたら……と思うと寒気がしてくるわ」
「ええ、聞けば歴史レベルから捏造して、通信モニターで扇動、洗脳して思うがままにするっての、単なる独裁政治より悪質よ!」
「でも、何でアリスはそんな悪事を知る事が出来たのかしら?」
 婦人達は既に話題に取り上げていた。そしてそれは他の婦人にも広がっていってしまう。
 当のアリスも悪党がどんな悪意のある行動に移すかも、自分自身が試みてきた事だから手取り足取り分かる事だった。
(これで奴らの戦略も台無しって事かしらねぇ。正に計画通り!!)
 アリスは思惑通りに事が進み、妖しく笑みに歪んだ。
 自分の蓄えてきた悪行のノウハウを彼らに教えたのである。
 それによって公に洩れる事のない策略は明るみに出される事となる。もはやこういう陰謀作戦は彼らに通じない。
 先ほどのオゥサワルの独裁の事もあって、飲み込みは早かった。
(それに、伏兵として手駒が欲しかったからねぇー。うに魔女には悪いけど、そのまま騙されて貰うわぁ)
 自分が死んだと見せかける為に、うに魔女との精神伝達を切断した。
 そして消し飛ばされる寸前に妖精王の能力で作り出したアバターと入れ替えし、ザールブルグ本体を自分の亜空間に転移。
 更に暴走したウロボロスに紛れて、前線の戦士達やレーヴァティルを回収。
 世界の滅びを目の辺りにして、動揺した悪の権力者たちは仕掛けるタイミングを見誤り、焦るままに総戦力を創世界に送ったのだ。
 しかもうに魔女は全てを失ったと思い込んだ結果となった。
 敵の目には"後ろ盾を失った彼女"と映る事になる為、容易に落とせると勘違いするだろう。
「……残念だけど、裏権力者の思い通りにはさせないわぁー。ごめんあそばせw」
 もし用意周到に攻め込まれていたら勝ち目はなかっただろうとアリスはそう判断しての行動だった。
 アイゼルは相棒として、彼女の意図を察していた。
「流石、性悪女って言うか悪女の極まりって奴ね」
 溜息交じりのアイゼルの一言にアリスは得意げに笑む。
「今こそ、二手に分かれて大いなる秘術攻略に乗り出す! そして我が世界征服の夢を成し遂げる時が来るのだ――――ッ」
 コミカル調に両腕を振り上げ、指導者のように高らかに声を上げた。
 呆れて物を言えない一同。
「ふふふふ、はははははは、あーっはっはっはっは!!!」
 馬鹿みたいに高笑いを繰り返すアリスに対して、ただただ呆然と突っ立つしか出来なかった。

 何処かの基地に潜入しているセリアとクリスタが悪戦苦闘と危機を潜り抜け、スナとラカとルゥは自然の猛威に揉まれながら耐え凌ぎ、ヤッケとディアはクゥとパパルと協力し合って山ほどの巨獣へ挑み、神童達が融合したイングミーナがリリーと共に険しい地域へ踏み込んで採集に命を賭け、マリーとエリーは工房の中で錬金術の研究に勤しむ。
 鬼蛸族との復讐戦に参加していなかった面々はそれぞれの想いで、自分のやるべき事に一生懸命取り組んでいた。
「うに魔女。共に別の道を歩む事になるけど……、お互い頑張りましょう」
 アリスは目を細め、艶かしく微笑んだ。


あとがき

 と言う訳で丸く収まりましたw そして二人が別々の道を歩む事になります。
 ついにラスボス直行か!?
 いよいよ第三階層へ踏み込む事になるが、そこではどんな世界が広がっているのか!?
 まずはおさらいします。第一階層は天上の世界のような雲の大地が折り重なる世界。第二階層も似たようなものですが、大気が濃くなっている為、やや薄暗いです。
 と、ここまでは独裁王テチャックとの戦いの舞台にもなっていました。
 しかし第三階層はごく一部を除いて誰も知らぬ未知の領域。更に第四階層、第五階層と中心部へ向かうごとに緊迫感が増しそうです。
 なんたってラストダンジョンみたいなもんですしねw
 忘れていたけど、ダークエデンのボスであるブラックカブトがいるけど弱そうw
 テチャック以外に三体の改造型ホムンクルスがいるらしいけど、一体何者なんだろう?

 あと、迫ってくるであろう外界人の大軍団。最強兵器を持参してくるのですから、激戦は必至!?
 一体誰が“大いなる秘術”へ辿り着き、それを手に入れるのだろうか――――ッ!!!

334話 「負の連鎖へのリベンジ完了」 2009,8,2
うに魔女のアトリエ
〜創世記〜


 球体状の浮遊島が煙幕を掻き分けてやってくるのが見える。
 うに魔女は一目で"アリスのアトリエ"と分かり、見開く。クレインの頼もしい背中に視線を移す。
「悪いが、あんたの工房を無断で使わせてもらっていた」
 半顔で振り向き、そう告げた。そして魔獣の方へ向き直る。
 突発的に漲ったオーラによってクレインの身体は包まれた。忽ち右肘から天使の翼を象ったオーラが噴き出す。光飛礫を撒き散らしながら、天使のワッカが頭上に浮かび上がる。
(三大神業のウィングギフトとワッカギフト!!? 彼は未だに健在ッ!?)
 うに魔女とホワイトサタンは目の辺りにし、驚いた。
 威風堂々と引き締まった表情で目の前の魔獣を見据える。
「ううッ……、貴様は何者ダワ!」
 明らかに力の差があり、優位に立っている筈なのに魔獣はうろたえる。
「俺はクレイン。しがない一介の錬金術士さ。うに魔女と共に、お前の復讐を止めにきた」
 漲るオーラと共に鋭い双眸で、その一言を伝えた。
 震えるホワイトサタン。彼にとってクレインは父親だ。かつて重度障害者だった頃に掛け替えのない物を親父は与えてくれた。
 お陰で彼の身体にはリイタの身体能力とクレインの知識などが秘められている。
 確実に親父以上の能力を持っているのに、彼自身は父親に対し、未だに大きく存在を感じた。
 魔獣も彼自身のレベル以上の広い何かを感じ取った為、仕掛けるタイミングを掴みあぐねた。
 十万のレベルでの超威力で押し切れば、呆気なく彼を消し炭にする事も容易だろう。しかし何故か、それが出来なかったのだ。
 目を細め、得体の知れないクレインを警戒する。
「うに魔女! 受け取れ!」
 滑らすように小瓶を素早く放る。うに魔女は慌てながら咄嗟に受け取る。握った拳を開くと"琥珀湯"だった。
 琥珀色の薬湯が入った試験管。飲むとある程度の精神力を回復させる事が出来るアイテムだ。
「……すまん。精神体がボロボロの状態での精神力回復は辛いだろうが、今のままでは"開闢の鈴"を練成できないだろう?」
「うん、ありがと」
 うに魔女は微笑む。躊躇いもなく試験管の蓋を弾き飛ばして、中の液体を飲み干す。
 身体の中を潤うように何かが湧き出てくるのを感じる。同時に小さな痛みが起伏的に走り、少し呻く。
 それでも、精神的な疲労は嘘のように吹き飛んだ。
「よし! これで"開闢の鈴"を数度鳴らせる事ができるわ! 魔獣に効くか分かんないけど」
「いや、一発だ。それで決められる」
「え?」
 クレインの言葉にうに魔女は目を丸くした。
「分からないか? ならばカスタムうに魔女状態になれ。頭、両手首にそれぞれ一つだ」
「何でその秘術を知って……?」
「早くしろ! ここは俺が食い止める」
 魔獣が迫ってきていた。巨躯が雲の破片を掻き分けて間合いを詰める。大きく口を開ける。収束される光飛礫。
 慌ててうに魔女は場を飛び退こうとしたが、クレインが手で制止する。
 気付けば傍のホワイトサタンは屈み込んでいる。避ければ、身動きできない彼が消し飛ぶ。うに魔女は焦燥を帯びる。
「一緒に仲良く消し飛ぶダワァ――――――!!」
 容赦なく魔獣は極太の光線を吐いた。発砲音が轟き、光線の熱気が周りの雲を焼いた。
 全てを震撼させながら光線は一直線にクレイン達へと目指す。
 地鳴りが大きくなりながら、光球が迫ってくる。それに対しクレインは見開き、杖を翳す。
「風帝・クレインフィールドゾーン!!」
 ダンスを踊るように軽やかに舞う。すると周りの漂う雲はそれに動きを合わせ、渦を作っていく。
 たちまち台風の規模で雲の大地や煙幕、破片が動いた。
 雲の渦に引きずり込まれるようにうに魔女達はそのまま流れた。光線は通り過ぎ、遥か彼方で大爆発を起こす。
(こ、これって全てを吸い寄せる"うにマジョーン"の強化版!? 自身の身体を吸い寄せて移動させるなんてッ)
 彼の機転にうに魔女は唖然と口を開いた。
 普通にやれば、高威力に負けて逸らせる事は敵わない。しかし自身の身体を対象にすれば容易く避けられる。
「たまたま周りの雲の大地が破壊されていたから、自分のコントロール下に置いて擬似的な"うにマジョーン"を可能にしただけだ。もたもたするなッ」
「う、うん」
 うに魔女は何度も頷き、指先で虚空をなぞっていく。淡く光る魔法陣が描かれていく。それをクレインは傍目で一瞥。
(生命の樹セフィロトによってうにっ子と自分の身体の融合を可能にする秘術か!? そうする事で数人分の器用と頭脳を兼ね備える事が可能になる。いわば限られた者しか使えない"神業ギフト"を擬似的に発動させるようなものか……。アリスのアトリエに設備されていた盗撮モニターで観ていたが、何度見てもやはり凄いな)
 クレインは内心感心。彼女の頼もしい技術に微笑む。
 三体のうにっ子がそれぞれ、うに魔女の頭上、腕の左右より少し離れて浮く。魔法陣が互いを吸い寄せ、徐々に一体化していく。
 クレインは気を取り直して、魔獣と向き合う。
 魔獣は怒りに任せ、滅茶苦茶に拳を振るう。しかし、クレインは巧みに周りの雲を操り、ことごとくかわしていく。
 まるで台風を味方につけ、魔獣の攻撃から守ってくれているようにさえ映る。
「……逃げるだけでは芸がないか」
 杖を振り上げ、踊るように回転する。周りの雲がざわめき、上空へと収束されていく。魔獣は見上げ、見開く。
 黒く染まった巨大な雲の塊が上空に立ち込めていた。
「――降り注げ"天叢雲"!!」
 雨のように水の矢が一斉に降り注ぐ。絶えぬ無数の矢が魔獣の全身を穿った。
 完膚なきにまで矢の雨に打たれ、魔獣は激痛に呻きながらのた打ち回る。
「グオオオオオオオ――――――ッ!!」
 我慢できず、強引に拳を天に向かって突き上げ、入道雲を木っ端微塵に破裂させた。
 更に留まる事を知らず、遥か上空にまで風穴は突き抜けていく。
 その余波と衝撃が空震を呼び、竜巻をも凌ぐ風速で烈風は吹き荒れた。
「な、なんて事! 力任せだけであの天候錬金術を破壊するなんてッ!!」
 吹き付けてくる烈風に堪えながらうに魔女は焦燥を帯びる。徐々に三体のうにっ子の半身は彼女の身体へ潜り込んでいた。
 魔獣は息を切らしながら、血と水に濡れていた。
 だが、クレインは動揺する所か不敵に笑む。既に巨大な三叉の槍を構えていた。
 冷気の渦が立ち込め、装飾の施された槍の切っ先が煌く。
「うおおおッ! くらえぇッ、氷河槍・トライデントォォ――――ッ!!」
 回転を繰り返しながらホップステップで跳ね、全身をバネに投げつける。勢いよくすっ飛んだ氷の槍は魔獣の右肩を刺し貫く。
「ぐがァッ」
 高く聳えた氷の棘の巨樹は、魔獣の身体ごと呑みこんだ。一瞬の出来事だった。周囲に滞っていた冷気の霧が吹き荒ぶ。
「とどめだ!」
 クレインは追い討ちをかけるように杖を上空に掲げた。
 上空の渦巻いた暗雲の中から稲光が発し、巨大な雷の槍が顔を見せる。ホワイトサタンはあまりの驚愕に口を開いた。
「食らえ、雷神槍ヴィジャヤ!!」
 更に杖を振り下ろす。それを合図に閃光が全てを照らす。落雷の如し、雷の槍は勢い良く落下し魔獣を打ち貫いた。
 全てを揺るがし、四方八方に稲光は暴れまわっていく。
「グッガァォォオオォォオォオオオオ――ン」
 まともに食らった魔獣は全身に迸る電撃に苦悶し、絶叫を上げた。
 焦げた魔獣は呻きながら雲の海に沈んでいく。遥かにレベルの高い強敵のはずなのに、力の差を感じさせない戦い方にホワイトサタンは呆気に取られる。
 雲の渦に巻かれながら、クレインは杖を薙ぎ振るってポーズを決める。マントが風に靡く。鋭い視線が刺す。
「これが俺の錬金術・奥義"三本槍"だ!」
 その雄大な姿にホワイトサタンは息を呑んだ。
(いつの世にも"天才"と言う人は世を驚かす力を持っているのか……。咄嗟に思わぬ発想で閃き、自由自在に全てを操り、意のままに望んだ結果を導き出す。言葉で表すのなら"完璧"ッ!)
 自分もとてつもなく強くなったと自負しているが、クレインの所為を見ていると単なる自惚れと思い知らされそうになる。
 そしてどんなに頑張っても手の届かない領域があると知る度に、嫉妬心とそれに到達できないのではないかと恐怖心が湧いた。
「だが、それでもうに魔女は俺を上回っている。勝負では俺が全勝しているが、取るに足らん功績だ」
 クレインは冷静な表情から呟かれた言葉に。ホワイトサタンは耳を疑う。
 光の爆発が起こり、それに振り向くと三体のうにっ子を備えたうに魔女が視界に入る。
「お待たせっ! 驚くべき秘術完成、うにっ子ブースター×3搭載型・カスタムうに魔女!!」
 堂々と胸を張るうに魔女にクレインは笑む。
(この二人を見ていると、ずっと長い間知り合ってきたかのように思わせられる……)
 ホワイトサタンはただただ呆然するしかなかった。僅かに胸に痛みが走った気がした。
 どこか許せないような気持ちが沸いている。
 まるで自分よりクレインと組んだ方がうに魔女は生き生きするように思えてならなかったからだ。
 足元から花畑が咲き乱れ、うに魔女の背中から純白の羽が生える。舞った花びらが風に乗って広がっていく。
 晴天の妖精状態になったうに魔女は羽を羽ばたかせ、クレインの側に並ぶ。
「頼むぞ、うに魔女!」
「ええ、任して。クレイン!」
 うに魔女は口笛を吹く。辺りは夜空に染まる。煌く星々は白いアゲハ蝶と化して彼女の元へと収束される。
「あっ!」
 その時、うに魔女は何かを閃いたように驚きの表情を見せた。
(そうか。クレインはこれが言いたかったのね。よーし、この一発で決めて見せる)
 何かに気付いた彼女に、クレインは快く笑んだ。
 集中力を研ぎ澄ます術者の目の前で蝶々は羽を重ね合わせ、球体状に凝縮されていく。極限にまで圧縮され、閃光を放つ。
 純白に輝くうにが姿を現し、凄まじい光の波紋を撒き散らす。続いてうに魔女は鈴を放り投げる。
 同時に、晴天の羽から抜け出した三つの鬼蛸族の魂が、鈴の下へと舞い降りていく。
 純白のうにと鈴が重なり、再びの閃光を放つ。
 光飛礫を撒き散らす純白の鈴をうに魔女は手に取り、踊るように舞う。彼女の周りに鬼蛸族の虚像が浮かぶ。
 三人いた。それらはテチャックとキムカネの子供なのだろう。うに魔女はヒロ以外の鬼蛸族の名を知らなかった。
(私は長男のマサヒ。次男はギョム。そして三男のヒロがお世話になった……)
 既に事情をヒロから聞いたらしく、微笑んでいた。うに魔女は微笑みを返して頷く。
「待っててね、すぐ終わらせてあげるから……」
(ああ、任せたよ……)
 虚像は鈴へと溶け消えていく。
「グゥオオオオ!!!」
 咆哮と共に再び、雲の中から魔獣が顔を出た。巨躯の影がこちらを覆う。
 怒りに顔を歪ませ、唸る。右肩に大きな裂傷が血を流させていた。クレインの技を喰らった痕だ。
 既に使い物にならないらしく、肩からぶら下がっていた。
 大きく開いた口から巨大な光球を膨らます。稲光を発しながら、徐々に巨大化していく。
「俺が魔獣の動きを止める。その隙にお前が決めろ!!」
 踊り舞いながらあらゆる属性の矢を放つ。火の矢が爆炎を巻き起こし、氷の矢が冷気を撒き散らし、雷の矢が電撃を迸らせる。
 それでも魔獣は一身に浴びながら、光球を解き放つ。クレインは雲を操り、辛うじて回避。向こうの地平線が大爆発に轟く。
 凄まじい烈風が吹き荒れる最中、うに魔女は羽を羽ばたかせ、遥か上空に舞う。
 開闢の鈴が軽く鳴る。三人の鬼蛸族が浮かび上がる。微笑んでいた。うに魔女と共に三人の鬼蛸族は魔獣へと急降下していく。
(我々一族が復讐に凝り固まっていたのに、それでも貴方は身を扮して我々を救おうとする……。本当にすまない)
「そ、その気なんてないからね。もうこれ以上、嫌な事が起きないようにあんたらに復讐を遂げるだけよ!」
 そっぽを向き拗ねたような表情。頬を染めたまま口を窄める。しかし鬼蛸族はそれをツンデレと容認して優しく微笑む。
(そして有難う――――、うに魔女――――)
 うに魔女の急襲が視界に入り、キムカネは見開く。うに魔女の後方から洋蘭が咲き乱れていく。広がっていく洋蘭を従え、魔獣の顔面に向かって鈴を振り上げていく。
「うぬがぁ――――――――――ッ!!!!!!」
 魔獣は咆哮を上げながら左腕を振り上げようとするが、すかさずクレインの放った矢が腕を弾く。見開く魔獣。
「うにあぁぁぁぁ――――!!! 開闢の鈴よッ、親と子の愛を繋げぇぇぇぇ――――ッ!!」
 うに魔女の裂帛の咆哮。渾身を込め、三人の息子の想いを乗せた鈴を振り下ろす。
 光の波紋が音色と共に、魔獣の巨大な顔面に炸裂!!
 白く輝く閃光は広がりながら、世界の全てを覆うように照らしていく。


あとがき

 決着か!? っても今度こそ決着だよネw(^^;
 この話が終われば、いよいよ最終決戦だ〜〜〜〜w

 次回予告?
 大いなる秘術にいるであろうラスボスの正体とは!? 未だ秘密のベールに覆われたまま。
 アリスが母と囁いた言葉はラスボスを指しているのだろうか?
 なんとラスボスのレベルは一億!? ファビオンゴーレムの百万が些細な事に感じるほどの力の差!?
 限界に達しているうに魔女は限界を超えてスーパーうに魔女へ進化できるのだろうか?
 仲間になったホワイトサタンはうに魔女と協力して最凶最悪のラスボスに挑む。
 満を持して話が展開されるまで楽しみに待ってくれよ〜〜w(*^_^*)

 なんか嘘の予告の感じがしてて胡散臭いです? (^^; ソ ソンナコト ナイヨー

333話 「あの男がやってくる!?」 2009,8,1
うに魔女のアトリエ
〜創世記〜


 ブラックキャットは笑む。その猫の眼に映る戦場。
 復讐に支配された魔獣が暴れまわる最悪な状況に対し、うに魔女は神器を使うまでに追い詰められた。
「御開帳! 運命の鍵!!」
 背中の蓮の中から飛び出した鍵は滞空したまま回転する。羽は背中を離れ、ばらけて次第に弓の形を取っていく。
 うに魔女はそれを手にし、鍵は弧を描きながら矢筈のように弓の弦へ納まっていく。
 満身創痍、よろける体を必死に踏み堪える。辛そうな表情で片目を瞑る。口から溢れる血。
 迫ってくる蛸の魔獣。大きく口を開け、両腕が掲げられ、押し潰さんと突っ込んでくる。
 覚悟を決めたうに魔女に向かって、ホワイトサタンは震えたまま掌を差し伸ばす。
(や……止めろ……! それを使ったら……)
 それをしっかり見据え、うに魔女は狙いを定めて光の弦を引く。
『……この負の連鎖を……止めてッ! 運命の鍵ディスティニー・ファイン・キー!!』
 吠えると共に、引いていた弦を離す。光の波紋を放ち、運命の鍵は勢いよく放たれた。
 それは光の矢と化し、真っ直ぐな軌跡を引いて光飛礫を放ちながら魔獣の胸元を目指す。
「そんなもの弾き返してくれるダワ――!!」
 振り払おうと腕を薙いだ。しかし、光の矢に触れるや否や、肘の辺りまで腕はキュービック状の破片に砕け散った。見開く。
 そのまま光の軌跡は真っ直ぐ魔獣のみぞおちに刺し込む!
 風穴を開けるように抉り散らし、螺旋を描きながらキュービック状の破片を散らしていく。
「ぐあああああああ!!!!」
 魔獣は絶叫を上げ、苦しそうにもがきながら暴れ始める。胸元や腰にも及び、分解は更に進んでいく。
 荒い息を切らしながら、霞んだ目で見据えるうに魔女。事の顛末を見届けようと堪えていた。
 ホワイトサタンは運命の鍵の効力に驚きを見せていた。
 かつて、ハウロなどの強敵を破った事もある神器。そしてホワイトサタン自身が世界を変える為に狙っていた物。
 まともに食らえば一巻の終わり。
 その対象を世界の構造から弄くって組み替えたり分解させたり出来る。倒そうと思えば確実に倒せるし、生き返らせようと思えば生き返らす事が出来るだろう。
「ああああああ!!!!」
 数え切れないほどの量のキュービックが渦を描いて舞い続けた。その中から四方八方と魂が次々と解き放たれていく。
 無理矢理ゴーレムの中に結合された個々の生命体。そしてアクシャカの融合によって完全に一つの生命体になった。それを元に戻すかのように、個々の魂に元通りにして分離させたのだ。
 辛うじて立っていたうに魔女は力尽きようと身が傾いた。霞んだ双眸も眠りにつくように閉じていく。ゆっくり倒れていく。
 ホワイトサタンは両手を広げ、彼女を受け止めようと震える足を動かす。間に合い、彼女の体は彼の腕の中へと沈む。
「ああああぁぁぁ……」
 断末魔を上げる魔獣は既に形を留めなくなっていた。キュービック郡から魂は飛び続ける。
 次第に断末魔は静まっていくと、破裂するようにキュービックは四方八方に吹き飛ぶ。縮小し、虚空へ消え去っていく。
 仰向けに倒れる鬼蛸族のおばさんの姿。白目を引ん剥いて既に事切れていた。
「うに魔女!!」
 抱きかかえながら彼女の名を叫ぶ。しかしうに魔女はぐったり頭をぶら下げ、目を覚まさない。口から溢れたおびただしい血が全てを物語っていた。
 まだ心臓は動いているのか、鼓動はまだ弱く感じた。
 ずっと目を覚まさないかもしれない。うに魔女の寝顔は死んだ人のように見えた。だが、何処か安らかだった。
 ホワイトサタンは身を震わせた。深い悲しみが彼の胸を締め付ける。涙が頬を伝う。唇を噛み締める。
「起きろ! 起きてくれ!! 起きてくれよォォォォ!!!!」
 慟哭し、天に向かって叫んだ。それでもうに魔女はピクリとも動く気配はなかった。
 悲しみを包むように徐々に不穏な気配がホワイトサタンの周りに漂い始めた。湧き上がる禍々しい黒いオーラ。影に覆われたまま、悪魔のような形相でホワイトサタンは顔を上げた。
 氷のように冷たい眼光。凶悪に笑む口元。狂喜に歪む双眸。怒りと悲しみに支配されて、映えた表情から狂気を感じさせた。
 ゾクッ、ブラックキャットは背筋を走った寒気に見開き、慌てて目を閉じて映っていた映像をシャットアウトした。
「なに……これ……?」
 心音が高鳴る。息を切らす。ブラックキャットは戸惑う。瞬きする。
 そして、うに魔女のいる戦場へ再び視線を定めた。
 まだ対峙していた。運命の鍵を出す前の状況のままだ。うに魔女はちゃんと立っていた。
 今までのはブラックキャットの持つキャッツアイの能力によって、これから起こるであろう一番高い可能性の未来を映すものだった。
 痛む目をあてがうように、片目を手で押さえた。

「グオオオォォォ!!!!」
 仇を見つけたのか見開き、復讐に執着し怒り狂う魔獣。その咆哮だけで周りの大地が隆起し、破片が舞う。
 うに魔女は息を切らし、傍で屈みながら呻くホワイトサタンを一瞥。共に戦える力はないと、彼女は察する。
(彼は敵だけど……、ここまで命懸けで守ってくれた。だから彼だけでも守りきって見せる!)
 意を決し、傷ついた体を奮い立たせて立ち上がる。迫ってくる魔獣を霞んだ双眸で見据える。
 僅かに残った力でうにメイスを練成して構える。
 ホワイトサタンを守るように彼女は立ちはだかる。その気丈な態度に守られる本人もブラックキャットも驚きに見開く。
(何故、運命の鍵を使わないの!?)
 ブラックキャットは予想外の行動に驚く。
「ウヌガァ――――!!!」
 魔獣は何を思ったのか、うに魔女より離れた数百メートル前の大地に拳を叩きつける。衝撃波が大地を抉り、雲の破片が吹き飛ぶ。
 うに魔女は咄嗟に腕を交差し、飛んできた雲の飛礫が足や腕に被弾していく。
「うあぁ!!」
 屈み込んだまま崩れようとするも、根性で何とか立ち堪え、歯を食いしばった。
 それを見て魔獣は大人しくなったように静かに佇む。
 うに魔女は息を切らし、血塗れになりながらも立っている。手に持つうにメイスもぶら下げ気味だ。
 だが、瞳だけは輝きを失っていなかった。
「全てを失い絶望のドン底に落とされても、何故貴様は瞳に輝きを宿せる!?」
 魔獣は唸りながらうに魔女を睨みつける。
 もはやバックしてくれる仲間もいない。いたとしても後方にいるのは敵のボスだ。
 しかもキムカネは完全な魔獣となり、開闢の鈴による弱体化も出来ない。レベル差も歴然。勝ち目は全くない。
 それでも尚、うに魔女は気丈に立ちはだかっている。
「諦める訳には行かない! これまで散った仲間たちの想いを裏切りたくないもん!」
 瞳に輝きを宿しながら、自分に言い聞かせるように叫ぶ。
「……下らんダワ。ただの口先ではないか。それより貴様、奥の手があるなッ!?」
 魔獣はうに魔女を指差し、指摘する。ホワイトサタンは絶句する。ブラックキャットは困惑に駆られる。
(運命の鍵!!?)
 うに魔女は唾を飲み込む。確かにあれを使えば確実に魔獣を倒せるだろう、彼女は分かっていた。
「使わない!!」
 頭を振り、はっきりと答えた。
 一同は見開く。魔獣は怒りに形相を歪ませる。うに魔女は悲しそうな顔を浮かべる。
「だって、今度使えば死ぬかもしれない。あれは命を削る神器だから……。
 そうなったら何の為に仲間は命を散らしてきたのか分からないよ。自分を犠牲にしてまでやって良い事と悪い事があるって、仲間達と触れ合って分かってきた事だから!」
 強気に言い放ち、希望に瞳を輝かせた。睨み据える双眸に魔獣は神妙に眺める。
(私が見た未来と違うじゃない! キャッツアイの能力を超えた何かが彼女に秘められているって言うの!?)
 ブラックキャットは焦燥を帯び、それでも気分を落ち着かせながら静観する。
「ふざけるな!!!」
 魔獣の咆哮。大地を震わせ、破片が吹き飛ぶ。突風がうに魔女を通り過ぎる。髪の毛が後方へ引っ張られる。
 苛立ち紛れに明後日の方向へ拳を振るう。向こう側の大地が木っ端微塵に砕け散る。
 唸りながら、魔獣は凄みを利かしてにじり寄る。
「貴様はこれから死ぬ事になる!! それは絶対に覆せない――――」
「そうはやらせん!!」
 今度はホワイトサタンがうに魔女の前に立ちはだかる。震えながら、彼女を守るように腕を左右に広げる。
 彼も戦える余力はもうない。それでも彼はうに魔女と同様、瞳に輝きを宿していた。
「な、なにをすんのよ! バカじゃないの。敵の癖して……」
 頬を赤く染め、抗議を上げるうに魔女にホワイトサタンは振り向く。
「決まっている。お前に戦える力なんて碌にないだろう」
「それはアンタだって同じじゃない!」
 目の前の魔獣を差し置いて二人は口喧嘩を始めた。ギャーギャー騒ぎ、まるで痴話喧嘩の様にも見えた。
 魔獣はそれを見て、一度昂った怒りが沈んでいく。
 "妻は大人しく私に従えばいいのだ。多少の浮気も許せ。いいな? 我妻、キムカネよ"
 動揺するキムカネを相手にテチャックは唯我独尊とばかりに言い放った。偉そうに胸を張り、抗議も反論も聞く耳を持たない。
 それは彼が創世界を統べる"神"の特権だからと自分に言い聞かせ、耐え忍んでいた。
 その間、テチャックは背徳心もなにもないかのように次々と鬼蛸族の女性を乗り換えていった。
 挙句に果てに酒池肉林をやって騒ぐ始末。
 徐々に相手にされなくなって、血の気を引いたまま暮らす日常が多くなっていった。
 唇を震わせ、ぶつけられぬ怒りを腹に収め、それでも子供の育成に愛情を注いでいった。我慢し続けてきたのは、再び愛してくれるようになるかもと淡い期待を抱いていたせいだった。
 そんな折、突然の反乱で最愛の夫だと思っていたテチャックは憎きアリスに殺された。
(私は……テチャックを愛していた……? 違う……)
 冷静になって考えるようになった魔獣は頭を抱える。冷や汗を掻き、低く唸り始める。
 テチャックとの思い出が次々と浮かび上がり、それが幸福の虚像だと悟る。
 決してキムカネ自身を愛する為、幸せにしてあげる為、そして大切にしてあげる為ではなかった。情欲の奴隷の中の一人でしかなかった。
 それを初めて知ったのは、うに魔女とホワイトサタンのやり取りが切っ掛けだった。
 敵対関係なのに、同じ仲間同士の様に仲良く内輪揉めして見えていたからだ。
「ウガァァァァァァァァ!!!!!」
 これまで押さえつけた葛藤を爆発させ、魔獣は絶叫。敵わぬ想いを抱えたまま、涙を零す。
 大地を揺るがし、岩飛礫が舞う。
 取っ組み合いの喧嘩に移行していたうに魔女とホワイトサタンは硬直したまま、号泣する魔獣に目が行く。
「テチャック!! 貴様は都合の良い事を言っているだけだった。許さん、許さん、許さないダワー!!」
 大地を殴りつける。衝撃波が走り、破片が飛び舞う。腕を出鱈目に振り回し、晴らせない想いをぶちまけていく。
 狂ったように何度もテチャックの名を恨みがましく叫びながら、辺りを無差別に破壊し続けていった。
「……キムカネ?」
 うに魔女は彼女の事情は知らない。けど、テチャックが彼女に対してどんな仕打ちをしてきたのか想像できた。
 同情し、悲痛な表情を見せる。
 すると、魔獣は思い出したかのようにうに魔女の方へ血眼で睨みながら振り返る。
「――思えば、貴様も同じ事が言えるッ!!! 彼がいるから、彼がいるからッ、貴様は絶望に落とされないダワ――――!!」
 嫉妬の念でうに魔女へ拳を振るう。
 ホワイトサタンは太陽を放とうと、掌を向けるが源素が収束しない。絶句する。
 突然の吐血に再び屈み込む。何度も咳き込み、当てた手が血に濡れる。
「ユアン、まさか……体を悪くして……?」
 理由は分からなかったが、うに魔女は青ざめる。
 そのまま魔獣の拳が迫り来る。なすすべがない。うに魔女は死を悟る。
 その時、地平線から太陽が昇るかのように大きな煌きが放たれた。その閃光に誰もが視線を移す。
「な!!」「なにッ!!?」「ナァァッ!?」
 光の最中から一条の閃光が飛び出す。神々しく輝くそれは槍だった。
「グオオッ!!?」
 魔獣の腕を刺し貫き、生まれた衝撃波が魔獣を横倒しに吹き飛ばす。重々しく倒れて地響きが唸る。
「あああッ……。ま、まさかッ……!!」
 日が昇り、朝日のような輝きを背に一人の青年がマントを靡かせて立っていた。
 ホワイトサタンもその影に見開く。
 うに魔女にとって憧れの天才錬金術士。そしてホワイトサタンの父親でもある、あの男。
 金髪を靡かせ、蒼い鋭い双眸、整った顔立ち、威厳溢れるマントを羽織る。威風堂々、正にそれ。
「クレインだ……」
 うに魔女は込み上げて来る頼もしさと嬉しさで涙が零れ、口元が綻ぶ。
 男は不敵に笑んだ。
「うに魔女、よく頑張った!! だが、最後まで頼むぞ。この戦いはお前を抜いて終止はつけられんからな!」
 貫禄ある口調、しかし共に競い合っただけに信頼された言葉が頼もしく思えた。
 それだけでもうに魔女はその存在感に安堵し、そしてその言葉によって挫けそうになっていた心が奮い起こされた。


あとがき

 夢落ちならぬキャッツアイ落ちでスw
 これはずっと前の話で、クリスタも影凶相手に同じ能力を使っていました。これもうに魔女が未来を覆してしまったけどw
 普通に戦っていたら勝てない、でもうに錬金が進化してて「賢者のうに」が出来るようになったから勝てたって感じ。

 しかし、後半の展開はどうするのかは悩んだよー。
 ベタな展開でも良かったけど、クレイン登場ってアイデアが浮かんだのでそうしましたw(^^;
 なんか勝手にクレインが美化され、尚且つ印象深いキャラ付けにされてるよーなw
 これ読んだ後でイリス1をやったらがっかりするのかな?(^^;